講師:村岡 梓 先生(日本女子大学 理学部 数物情報科学科)研究室HP
担当:小森田 勝也 (九州大 D2)
担当連絡先:sec2(at)ymsa.jp
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(1)イントロダクション
(1-1)量子論と電子状態
(1-2)電子相関を考える意味
(2)固体物理の基礎
(2-1)電子の運動と輸送現象
(2-2)フォノン
(2-3)表面、界面、欠陥
(2-4)電子励起 バンドギャップ
(2-5)エンタルピー、エントロピー、ギブスエネルギー、結合エネルギー、格子エネルギー
(3)第一原理計算の基礎
(3-1)Thomas-Fermi-Dirac近似:汎関数の一例
(3-2)Hohenberg-Kohn の定理
(3-3)拘束付き探索に基づく密度汎関数論の定式
(3-4)Hohenberg-Kohn の定理の拡張
(3-5)厳密な密度汎関数の複雑さ
(3-6)密度から議論を進める困難さ
(4)第一原理計算からわかること
(4-1)直交化平面波と擬ポテンシャル
(4-2)電子の運動と輸送現象
(4-3)電子のエネルギーと熱力学的エネルギーの関連
(エントロピー、ギブスエネルギー、結合エネルギー、格子エネルギー)
(4-4)相界面、欠陥生成エネルギー、エネルギー準位
(5)研究紹介
(5-1)有機薄膜太陽電池、ペロブスカイト太陽電池、光触媒をターゲットに第一原理計算の応用
担当:小森田 勝也(九州大学 D2)
第二分科会では、日本女子大学の村岡梓先生をお招きします。村岡先生は、有機結晶や有機分子の電子状態、もしくはそれらの光学特性を計算科学的なアプローチから研究されていらっしゃいます。
近年、有機・無機に関わらず半導体材料は注目を集めています。ペロブスカイト太陽電池は一般的なニュースですら取り上げられるようになりました。半導体中の点欠陥の性質は材料の特性に直結しますが、それらを実験的に得るのは非常に難しいです。本講義ではそのような点欠陥の性質を計算科学的なアプローチから予測できるかという点に焦点を当てた内容となっています 。
私自身、普段は実験を中心とした研究を行っており、このような内容は私にとってもチャレンジとなります。「第一原理計算 (量子化学計算) に興味はあるけど、研究にどのように導入したらいいかわからない」という方にも楽しめる内容になっております。参加者の皆様が、この講義を通して、ご自身の研究に新たな可能性を見出してもらえたら幸いです。様々なバックグラウンドを持つ方々と一緒に勉強できることを楽しみにしております 。